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2013 年度 実施状況報告書

認知行動療法におけるメタファーを用いた心理教育の効果

研究課題

研究課題/領域番号 25870135
研究種目

若手研究(B)

研究機関千葉大学

研究代表者

永岡 紗和子  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (10633315)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード心理教育 / 自閉症スペクトラム傾向 / うつ病
研究概要

本研究は、心理教育にメタファーを使うことが具体的には「どのような特徴を持つ人」に「どのような効果」をもたらすのか質問紙調査により検討を行った。
大学生146名を対象に質問紙調査を実施した。「うつ病の回復過程」などセラピストが一般的に用いる心理教育の文章を刺激文として作成し、10名の臨床心理士と2名の精神科医により内容が添削された。被験者はランダムに2群に分けられ、一方には比喩を用いた心理教育が刺激文として提示され(Metaphor-group; M群)、もう一方には比喩を用いない心理教育が刺激文として提示された(Control group; C群)。心理教育への印象を評定する項目は、Stott et al. (2010) による「メタファーの効果」や、Marschark et al. (1983) による「メタファーの影響」などを基に、「イメージしやすかった」「新たな視点を得られた」などの16項目を作成し、7件法で回答を求めた。同時に、自閉症スペクトラム指数;AQ(若林, 2004) を実施し、成人の自閉症傾向を測定した。
心理教育への印象を問う項目と、M群/C群のAQとの相関を算出したところ、M群に関してはAQとの有意な相関がみられなかった。C群に関しては「混乱した(逆転項目)」「イメージしやすかった」等の4項目について有意な負の相関がみられた。比喩を使用しない心理教育は、AQの高い人のほうが混乱しやすく、イメージしにくくなるが、比喩を使用する心理教育を行うことで、AQの高い人も混乱しにくくイメージしやすくなる可能性が示唆された。
現在は結果の再分析と論文の執筆を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

臨床群を使用した質問紙調査を行う予定でいるが、刺激文の作成には専門家との十分な議論が必要であるため、刺激文の最終決定やや遅れている。

今後の研究の推進方策

研究協力者を募り、臨床群を対象に調査を行う予定でいる。

次年度の研究費の使用計画

研究1は大学生を対象としたアナログ研究であったため、臨床群を対象とした調査を研究2として行う。
研究参加者を募集し、刺激文が決定され次第、調査を開始する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The effect of metaphors in psychoeducation for Cognitive Behavioral Therapy2013

    • 著者名/発表者名
      Nagaoka S, Asano K, Shimizu E.
    • 学会等名
      The 4th Asian Cognitive Behavior Therapy (CBT) Conference
    • 発表場所
      Tokyo, Japan
    • 年月日
      20130823-20130824

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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