研究課題
若手研究(B)
地表に降り注ぐ宇宙線には、電子、陽電子、ガンマ線から成る電磁成分が含まれており、これらは厚さ数十m程度の比較的薄い構造物の透視に適している。本研究において、私はこの宇宙線電磁成分を用いた土壌水分量の測定手法及び検出器を開発し、鹿児島県桜島において土壌水分量の測定を行った。測定の結果、降雨に伴う土壌水分量の時間変動を測定することに成功した。加えて、観測を行った土壌の水分保持量は通常の無機土壌と比較して小さいことが分かった。この知見は桜島火山の噴火予知を目的とした重力観測、傾斜観測の補正に有用である。
応用宇宙線物理学