研究課題
分娩発来には子宮におけるプロゲステロン作用減弱が起こる。さらに早期のプロゲステロン・シグナル減弱、すなわち「プロゲステロン抵抗性」が早産発生に関与している。プロゲステロン・シグナル調節機構と早産との関連を明らかにするために研究を行った。プロゲステロン・シグナルのターゲット遺伝子・蛋白を抽出するため、ヒト子宮内膜間質(脱落膜)細胞の初代培養系を用いて、プロゲステロンで誘導される遺伝子をRNA-seqを用いて網羅的に検討した。早産または正期産、陣痛を経験していない帝王切開または経腟分娩、の2つの基準で4群に分けて検討した。経腟分娩と帝王切開群の比較により、陣痛によってプロゲステロン誘導遺伝子群に変化が認められることが分かった。また、早産および正期産の経腟分娩群を比較することで、早産で誘導されないプロゲステロン誘導遺伝子群が存在することが判明した。これらの結果から、早産におけるプロゲステロン抵抗性の病態に関わる遺伝子群の存在が明らかとなった。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)
Mol Endocrinol.
巻: 28 ページ: 1108-1117
10.1210/me.2014-1097.
医学のあゆみ
巻: 248 ページ: 914-915
日本生殖免疫学会誌
巻: 29 ページ: 6-11