研究課題/領域番号 |
25870170
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
四津 有人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30647368)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 二足直立 |
研究概要 |
安定した二足直立・歩行は,重力環境の中で,ヒトが獲得した特徴的姿勢である.脳科学・進化学などの基礎科学や,二足歩行ロボットなどの産業応用技術,リハビリテーション医学における廃用防止など,重要なテーマである.ヒトの二足直立・歩行に関する研究の現状では,ヒトの発達的動作を対象とした運動力学的研究の研究はわずかである.そのため診療においては立位不可能な障害児・者に対する運動力学的に正確で妥当な治療法や日常動作の介入法は未確立である.先端医療おけるロボットスーツでも床からの自然な立ち上がりは再現できていない.そのパワーアシストによる動作効率向上の方法も正確には不明である.動作の,環境応答や認知との関係も不明である.本研究の目的は,これらを解明することであり,立ち上がりや日常動作が困難な障害者に有益なリハビリテーションを開発し,パワーアシストなど人を支える産業技術に結びつけることである. 平成25年度は,計測済みのデータなども活用しつつ,発達的動作をまずは成人を対象に一部解析した.まずは7人の成人データを解析した.体の動作による座標情報と,床反力計による力学的情報を複合的に解析した.解析にあたって,統計家の協力を一部仰いだ.解析結果の一部は,国内学術全国大会に発表予定であり,さらに英文専門学術誌に投稿準備中である.また,乳児の発達的動作についても座標データ等を一部解析し,英文専門学術誌に投稿準備中である. その他,パワーアシストの専門家や動作解析の専門家などとも会議を重ねた.知識を得るのに必要な書籍等を購入した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
もともと二年の計画の中で,現時点で,一部データを解析し,英文専門学術誌に投稿準備するところまで来ている.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は,学会発表や英文専門学術誌への投稿をすすめる.必要に応じて新たに発達的動作等の計測,解析する.工学・発達・進化の専門家との会議を重ね,研究をより深化させる.
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次年度の研究費の使用計画 |
当初,赤外線カメラを購入予定であったが,研究をすすめる順番から,本年度の購入は行わなかった. 生体信号計測装置や動作解析装置や認知計測装置は日々進歩しており,次年度の時点で,本計画により適切なものを購入する予定である.
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