本研究は、医師の行動特性に着目したAgent Based Modelingによるシミュレーションモデルを構築し、将来必要医師数の推定を試みた。北海道の現状のデータを用いた観察研究より北海道出身者で強い関連がみられた。県内出身者と県外出身者とわけて、それぞれの医師(診療所)対人口の観察値を設定した。感度分析として県内出身者の割合について0%、10%、20%、50%、とした感度分析を行い、Gini係数および診療所対人口ではわずかな改善しか見られなかった。以上の結果から地元枠の拡大など、県内出身者の採用はマクロ的な指標においては大きな改善を得られないことが予想された。
|