本研究では、輸入水産物における情報の非対称性とそれを緩和する環境ラベル等の制度の役割に関する研究を行った。輸入水産物は、魚種が多様で環境や健康面に関する多くの情報を有する財であるが、漁獲や養殖の現場が日本の消費者から遠く離れているため、実際の財と消費者の有する情報との間にギャップが生じ易く非効率が生じている。本研究ではそうした問題について、白身魚の代替品として輸入されているベトナム産バサやクルマエビの食品偽装で社会問題になったブラックタイガーエビなど具体的な事例に焦点を当て、情報のギャップの特定とそれを埋めるための情報提供のあり方を明らかにした。
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