タンパク質間相互作用ネットワーク(PIN)は、遺伝子の機能や薬剤標的分子の探索のための、有用なリソースである。本課題では、主に2つの研究に取り組んだ。①人のPINの情報を使用し、薬剤標的分子を予測する計算手法の開発を行った。この計算手法を使用し、アルツハイマー病、関節リウマチ、そして、いくつかのがんに対する、新規の薬剤標的候補分子を予測した。②多様な生物種間における、PINの構造の、類似性と差異について調査を行った。さらに、比較ゲノム解析、および、遺伝子重複に基づくネットワーク成長モデルを使用したコンピューターシミュレーションを行い、このような類似性と差異を説明できる進化メカニズムを探索した。
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