無脊椎動物由来巨大ヘモグロビンの酸素結合型結晶より、結晶状態を保ったまま酸素非結合型へ移行させる方法を確立し、その中間状態で反応を停止させたうえでX線結晶構造解析による立体構造決定を行った。巨大ヘモグロビンが酸素結合型から酸素非結合型へと変化していく過程で酸素分子が徐々に解離していく様子を電子密度図から明らかにすることができた。また各サブユニットの三次構造変化が起きやすい部位を同定し、さらにサブユニット間の四次構造変化はすべてのグロビン鎖から酸素分子が解離する直前まで,比較的小さなものであることを明らかにした。
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