非言語コミュニケーションの例を示す。“腕を上げる”、“腕を伸ばす”、“手を振る”などに相当するのが、motion primitive(MP)と呼ばれる短い動作を表し、“一連の意味のある動作(Action)”を構成する基本要素であり、言語における単語に相当する。申請者は、言語が、文法(grammar)にしたがって単語を並べることにより意味のある文章となるように、非言語コミュニケーションにおいても、上述のmotion primitiveを、”文法”にしたがって適切に並べることにより意味のあるActionを表現することが可能であると考えている。例えば、Path2は手元にある物を取る動作、Path4は、相手に挨拶する(手を振る)動作を表している。 本研究は、申請者らがこれまでに培って来た独自の技術をさらに発展させることにより、上述の“人間動作の文法(Grammar of human movements)”を解明し、これを知能機械に応用しようとするものである。具体的には次の3つの課題に取り組む。 (1) 知能機械に理解可能な人間動作のモデル化(文法の解明) (2) (1)のモデルを用いたロバストな人間動作の認識と再現法の構築 (3) (2)を用いた実際の人間とヒューマノイド・ロボットの相互理解の検証
|