本年度は本研究課題の最終年度として,開発したシステムの評価結果をまとめ,得られた成果の国内外における発表に注力した. 昨年度の段階では,超音波2Dプローブを用いたボリューム構築技術は確立したが,その処理速度に問題があり,ロボットによる画像を取得後,数分間かけて構築し,その後,画面上にボリュームレンダリングするというプロセスであった.これは,術中利用を考慮した場合,不十分であった.そこで,市販のワークステーションで大規模な並列処理が可能となるGPGPUに着目し,画像取得ごとにボリューム構築とボリュームレンダリングを実現するアルゴリズム・ソフトウェア実装を実施した.本実装では,超音波の撮像周期である20fps程度でボリューム構築からレンダリングまで可能であり,超音波画像を取りこぼすことなくボリューム構築が可能であった. 学術発表として,国内学会3件,国際会議4件を発表した.また,最新の結果については現在論文投稿すべく結果をまとめている段階である.
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