本研究は、先行研究で見出された、常温、常圧下で秒オーダーの長時間にわたって励起状態を持続できる、有機材料の系を利用して、光+熱→光への変換である熱エネルギーを利用したエネルギーアップコンバージョンを、様々なドナー、アクセプター分子間で試み、成功した。障壁を越えるエネルギー差として、最大0.4 eV程度である、赤色発光から緑色発光への変換を始めとし、黄色発光から青色発光への変換にも成功した。これらのエネルギー変換効率は温度の上昇に伴って増加し、結果、発光色が温度によって変化する、温度の可視化が可能となる素子への応用も期待できる。
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