計量経済学の構造変化分析につき、実際の経済分析への有用性を向上すべく、以下の3点につき理論および実証研究を行った。1点めは、経済モデルの内生性への対応であり、操作変数法を用いる手法の是非につき議論し、最小二乗法を用いたより正確な統計的推論を提案にした。2点めは、データが複雑なトレンドや断絶といった低周波ノイズを持つ場合に、より正確な構造変化分析手法を確立した。3点めは、大規模データを用いた将来予測問題の中で構造変化分析をどのように活用するべきかを考察し、新しいマクロ経済予測手法を提案した。研究成果は国際・国内学会での発表、国際的学術誌への掲載を通じて、国内外へ広く発信した。
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