水還元用Cu2O光電極の反応中の自己還元を抑制し反応安定性を向上させるには、TiO2反応安定化層との複合プロセスが必要である。エキシマレーザーを用いれば、不活性なCuOに酸化されやすいCu2O層を、高活性を維持した状態で、結晶性のTiO2層と複合できることを明らかにした。得られたTiO2/Cu2O光電極は、Cu2O内の励起電子がTiO2に移動しやすく、その結果、活性劣化の原因となる自己還元が起こらず、高い反応安定性を有していることを確認した。本複合プロセスは、TiO2層のみを選択的に結晶化できるため、熱処理に不向きな全ての光電極に反応安定性を付与することが可能であり、その基盤技術を確立できた。
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