本研究は、ワークショップ型授業を実践できる教師の育成方法について明らかにすることを目的としている。「正解のない課題を参加者が全員で探究する」というワークショップにおける学びの特性を踏まえ、このプロセスが可視化されやすい芸術家との協働による授業に焦点を当てて、ワークショップ型授業における教師の実践力を明らかにするとともに、ワークショップ型授業の実践力を育成する方法について検討を行う。 今年度は3年間の研究期間の中で、プログラムを実施し評価する段階と位置付けており、1.ワークショップ的な授業実践の事例収集、2.教員養成系大学での体験的な学習活動における学習過程の検討、3.教員養成系大学でのワークショップへの理解を促す授業の開発を行った。 1.ワークショップ的な授業実践の事例収集 総合的な学習や伝統文化の教育として現在実施されており、ワークショップ型授業に類似する授業実践について、現地調査や研究会等を通して情報収集を行った。 2.教員養成系大学での体験的な学習活動における学習過程の検討 授業担当者として関わっている「表現」の授業を対象として事例研究を行った。芸術家との協働による授業を計画、実施し、振り返りレポートの分析から学生の学習観の変容について検討した。 3.教員養成系大学でのワークショップへの理解を促す授業の開発 教員を目指す学生を対象として、ワークショップ型授業における学びについて理解することを目的とした授業を計画、実施し、プログラムの評価を行った。
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