研究成果の概要 |
2,2,2-トリフルオロエタノール(TFE)は、CF3基を有する最も単純なアルコールであり、生体中に存在するタンパク質の構造の安定化または変性を促進させる。一方で、吸入麻酔薬の原料として広く用いられている。吸入麻酔薬類似物質であるTFEのKチャネルに対する作用を電気生理学的手法で測定した。用いたKチャネルはKcsAチャネルであり、KcsAチャネルのゲート開閉は細胞内のpHセンサーで制御されており、酸性のpHで開く。脂質平面膜でチャネルの開閉電流を計測した。TFE濃度依存性にKチャネルの開確率が上昇するチャネルと開確率が低下するチャネルが存在した。
|