貧栄養から富栄養まで様々な栄養条件下に生息するバクテリアのtransfer-messenger RNA(tmRNA)の発現パターンを解析し、貧栄養環境下におけるバクテリアの生存戦略メカニズムについて明らかにした。 ゲノム情報を入手できるバクテリア菌株を様々な栄養条件下で培養し、tmRNAの発現量を測定した。その結果、貧栄養培地において有意に高いtmRNAの発現が見られた。次に、富栄養海域である清水港および駿河湾と、貧栄養海域である西太平洋の外洋域において表面海水を採取し、海洋バクテリアの全RNAを網羅的に解析した。その結果、貧栄養海域において優位に高いtmRNAの発現が確認された。
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