研究課題
認知症は、現在日本に約462万人いると推定され、さらに2050年には全世界で1億人を突破すると予測されている、世界的な問題のひとつである。本研究の目的は認知症患者を対象に進行抑制作用、健常高齢者を対象に認知症予防をもたらす音楽の影響を神経心理検査と脳イメージングのデータから示すことである。介入前後もしくは1年間隔で2回、神経心理検査と脳MRI検査を行った。結果として、音楽体操群は、コントロール群よりも視空間認知機能が向上し、音楽体操群>体操群>コントロール群の順に前頭葉容積の維持・増加が見られた。音楽体操は、健常高齢者の認知機能の改善とともに、前頭葉容積を維持・増加させることが示唆された。研究成果は論文に掲載された。認知症患者が健常高齢者に比し、ミッシングファンダメンタルの正答率が有意に低かったことを示した。また、正答率は島、側頭極、下前頭回、嗅内皮質、小脳と有意な正の相関があった。この結果は、認知症患者のミッシングファンダメンタルの障害が、脳領域の変性の兆候であることを示唆した。研究成果は論文に掲載された。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 8件、 招待講演 1件)
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