研究課題/領域番号 |
25870333
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
ALTMANN C 京都大学, 健康長寿社会の総合医療開発ユニット, 准教授 (20572051)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 認知科学 / 神経科学 / 実験系心理学 / 脳・神経 |
研究実績の概要 |
音源定位のメカニズムについては多くの心理学的・神経生理学的な研究があるが、その多くが水平方向(左右)の情報処理に関するものであり、音源までの距離(奥行き)を推定するメカニズムに関してはほとんど明らかになっていない。本研究は脳波(EEG)・脳磁図(MEG)およびfMRI(functional magnetic resonance imaging)を用いて音源までの距離知覚のメカニズムを心理学的・神経生理学的に明らかにするためのプロジェクトである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は、脳波およびfMRIと心理テストを組み合わせて、視覚的手がかりが音源までの距離の知覚に与える影響について検討する計画であった。 最初の実験の行動データからはそのような効果は見られなかった。ですから、実験の計画を変更しました。両耳間における音の到達時間差(ITD)と音量差(ILD)の統合に関する脳活動を、脳波(Mismatch negativity)計を用いて測定する実験を行った(Altmann, Terada et al., 2014)。その結果を学会発表および論文として発表した。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、動いている音源によるITDとILDがどのように統合されるかについて、脳波を測定することで調べる計画である。 さらに、反響音がITDとILDの統合に及ぼす影響について検討することを計画している。以前行った実験から、反響音は音源までの距離を知覚する手がかりとなり得ることが分かっている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究活動が今年度の計画通り進んでいます、被験者の謝礼分は少し少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究計画通り学会発表のための旅費および、ResearchAssistantの人件費と論文の出版にかかわる費用に当てる。
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