リン元素含有の有機微結晶あるいはセルロース系微結晶を特殊磁場下で三次元配向させ,これを環境調和型ポリエステルのエピタキシャル成長の核とすることで,高度に制御された異方性をもつ環境調和型ポリマー材料の創製とその構造解析手法の確立を試みた.その結果,微結晶粉末の三次元配向化法(擬単結晶化法)の多核NMR分光法への拡張に成功するとともに,磁場配向化した低分子核剤からのポリ(L-乳酸)(PLLA)の異方化を達成した.また,表面修飾を施したセルロースナノ結晶が,磁場配向によりPLLA異方化フィルムを作製する際の基板となりうる可能性を提示した.
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