森林保全に適した自発的参加型プログラムのインセンティブ設計を検討した。ノルウェー森林多様性保全プログラムへの参加契約データを用いた計量分析から、森林所有者の参加行動を規定する要因を分析した結果、保全プログラム参加後の期待経済利益が高い所有者ほどプログラム参加へのハードルが低くなることが判明した。私有地保全のインセンティブ設計では、保全に適した空間的特性を担保するにあたって、近接所有者間の協調行動が重要となる。本研究では階層的な集積ボーナス制度を提案し理論および実験による分析の結果、地域における協調成功に対してボーナスを支払うスキームが保全地域の連続性の確保に貢献しうることを示した。
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