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2016 年度 実績報告書

「見る」から「描く」への認知プロセスの解明:周辺視野の役割の検証

研究課題

研究課題/領域番号 25870368
研究機関京都造形芸術大学

研究代表者

齋藤 亜矢  京都造形芸術大学, 文明哲学研究所, 准教授 (10571432)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード描画 / 遊び
研究実績の概要

「絵を描くことの進化・発達的起源およびその認知的な基盤」についての研究を発展させるとともに、物を見て描くときのデッサンの方法論について、認知心理学からの検討をおこなった。
代表者らはこれまで進化の隣人であるチンパンジーを研究対象としてきたが、今年度は、過去30年間に京都大学霊長類研究所で実施されたチンパンジーの描画作品について、スキャナでとりこみ、作者や画材などの記録を整理して、デジタルアーカイブ化の準備を進めた。またチンパンジーの描画行動が食物報酬などを必要とせずに自己報酬的におこなわれることから、その動機づけ、つまり「おもしろさ」の性質について、昨年度おこなった物遊び研究の解析を進めた。さらに、人間が描くことの認知的な基盤について、多角的な視点から考察するために、先史時代の洞窟壁画や、アール・ブリュット作品についての調査、資料の収集をおこなった。現代の作家のライブペインティングの見学やインタビュー、資料の収集など、作品が生まれる背景やそのプロセスについての調査もおこなった。見て描くときの認知的なプロセスについての解析結果とともに、これらの考察内容を現在論文にまとめている。
これまでの研究成果から、教育場面における描画や表現活動の意義を論じるとともに、具体的な実践への反映方法を検討し、保育士や教員養成課程の学生にむけた造形表現や図画工作の教科書等に執筆した。保育士や図工・美術教育の専門家などを対象とした講演をとおして、意見交換や議論もおこなった。
また科学館や美術館、歴史資料館、高校などでの講演や、一般向けの雑誌等への執筆をおこない、研究成果のアウトリーチ活動にもつとめた。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 7件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 自然と芸術 第1回 円山応挙のフィールドノート2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 雑誌名

      モンキー

      巻: 1(4) ページ: 78-79

  • [雑誌論文] チンパンジーとアール・ブリュット2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 雑誌名

      図書(岩波書店)

      巻: 806 ページ: 22-26

  • [学会発表] ヒトはなぜ絵を描くのか―チンパンジー研究から洞窟壁画まで2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      さらしなの里歴史資料館講演会
    • 発表場所
      さらしなの里歴史資料館(長野県千曲市)
    • 年月日
      2017-03-19
    • 招待講演
  • [学会発表] チンパンジーに学ぶ造形表現のコツ―絵を描く心の進化と発達2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      東洋英和女学院大学保育子ども研究所,第10回保育子どもセミナー
    • 発表場所
      東洋英和女学院大学(東京)
    • 年月日
      2017-01-07
    • 招待講演
  • [学会発表] ヒトはなぜ絵を描くのか2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      ポケットミーティングin東京―子どもの未来を造形から考える
    • 発表場所
      聖心女子大学(東京)
    • 年月日
      2016-12-10
    • 招待講演
  • [学会発表] 絵を描く心の進化と発達2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      京都保育問題研究会分科会
    • 発表場所
      朱い実保育園(京都市)
    • 年月日
      2016-12-06
    • 招待講演
  • [学会発表] 絵を描くこころの起源2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      開館30周年記念 コレクションの5つの物語」展,オープニングレクチャー
    • 発表場所
      世田谷美術館(東京)
    • 年月日
      2016-11-19
    • 招待講演
  • [学会発表] ヒトはなぜ絵を描くのか2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      あいちサイエンスフェスティバル蒲郡
    • 発表場所
      蒲郡市生命の海科学館(愛知県蒲郡市)
    • 年月日
      2016-11-03
    • 招待講演
  • [学会発表] Evolution and development of representational drawing.2016

    • 著者名/発表者名
      Saito, A., Hayashi, M., Matsuzawa, T., & Takeshita, H.
    • 学会等名
      The 31st International Congress of Psychology
    • 発表場所
      Pacifico Yokohama, Yokohama, Japan
    • 年月日
      2016-07-24 – 2016-07-29
    • 国際学会
  • [学会発表] チンパンジーの物遊び2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      第32回日本霊長類学会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島県鹿児島市)
    • 年月日
      2016-07-15 – 2016-07-17
  • [学会発表] サイエンスの視点、アートの視点2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤亜矢
    • 学会等名
      西京高校EEP特別講演会
    • 発表場所
      京都府立西京高校(京都)
    • 年月日
      2016-07-09
    • 招待講演
  • [図書] コンパス 保育内容 言葉2017

    • 著者名/発表者名
      内藤知美、新井美保子、石川真由美、今田由香、大野和男、岡本弘子、加藤望、木村由希、河野優子、齋藤亜矢、清水道代、関川満美、泉水佑太、田村佳世、東川則子、彦坂美希、廣澤満之、福﨑淳子、八木浩雄、矢野景子
    • 総ページ数
      160(83-84)
    • 出版者
      建帛社
  • [図書] 図画工作・美術科 理論と実践―新しい表現と鑑賞の授業づくりのために2016

    • 著者名/発表者名
      池永真義、齋藤亜矢、藤原梨恵、辻泰秀、清田哲男、渡邊美香、有田洋子、石川秀也、 平野智紀、北野諒、森田真里亜、西村德行、河合俊典、須増啓之、朝田章子、 向山和子、渡辺一洋、有賀三夏、飯村浩晃、西井惠美子、桐田敬介、 瀧井夏、花里裕子、小林大志、柴田美帆子
    • 総ページ数
      306(1-6)
    • 出版者
      あいり出版
  • [図書] 図画工作・基礎造形―美術教育の内容2016

    • 著者名/発表者名
      辻泰秀編著、有田洋子、池永真義、井坂健一郎、磯部錦司、江村和彦、齋藤亜矢ほか
    • 総ページ数
      209 (2-3, 14-15, 162-163)
    • 出版者
      建帛社

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公開日: 2018-01-16  

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