音声を用いた種内コミュニケーションを行わない動物が、音声コミュニケーションを用いる動物と同じような音声学習を行っている可能性を示すという観点から、鳴かないトカゲ類であるキュビエブキオトカゲによる他種警戒声盗聴行動の発達的変化と、その盗聴能力について調査した。その結果、キュビエブキオトカゲの盗聴行動には明確な発達的変化があることが示された。この盗聴行動の発達的変化は音声学習によるものであることが示唆される。そのため、キュビエブキオトカゲにおいて音声と嫌悪刺激との間に連合学習が成立するか否かを検証した。しかし、音声と嫌悪刺激との連合学習を示す結果は得られなかった。
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