本研究では遺伝性筋疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)およびポンペ病の患者由来iPS細胞を用い、中枢神経・心筋・および骨格筋系譜の3系統の細胞系譜におけるin vitroでの病態モデルの構築を目的とした。DMD患者9名およびポンペ病患者3名より樹立したiPS細胞を用いてDMD-iPS細胞においては神経分化誘導・心筋分化誘導を、Pompe-iPS細胞においては骨格筋分化誘導・肝細胞分化誘導を行い、健常人由来の対象iPS細胞とのin vitroにおける差異について検討した。そこから得られた知見を基盤とし、その分子病態を改善しうる小分子化合物の探索プラットフォームを開発中である。
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