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2014 年度 実績報告書

順序パターン解析の理論的基礎とその展開

研究課題

研究課題/領域番号 25870425
研究機関神戸大学

研究代表者

春名 太一  神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20518659)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード順列エントロピー / 伝達エントロピー / 複雑ネットワーク / 脳波
研究実績の概要

第一に、順列エントロピーの一般化として、半順序エントロピーを提案し、その性質を調べた。順列エントロピーは、有限アルファベット上に線形順序を備えた定常過程の複雑さの指標とみなせるが、これを一般の半順序へと一般化した。順列エントロピーと同様に等号を考慮しない場合と、考慮する場合のニ通りが考えられる。前者を三角半順序エントロピー、後者を正方半順序エントロピーと呼ぶ。まず、エントロピー率に関しては、どちらの場合でも任意の定常過程に対して通常のエントロピー率と半順序エントロピー率は等しくなることが分かった。一方、残留エントロピーに関しては、次のような結果が得られた:正方半順序残留エントロピーと残留エントロピーが全てのエルゴード的定常過程で等しくなるための必要十分条件は、有限アルファベット上の半順序の自己同型群が自明であること、である。三角の場合には、「全てのエルゴード的定常過程で」を「全てのエルゴード的マルコフ情報源で生成される定常過程で」に置き換えた主張が成り立つ。
第二に、マカクザル下側頭葉皮質における伝播波の順列伝達エントロピーによる解析を昨年度から継続して行った。昨年度までに、格子ネットワーク上に配置された隣接電極間の情報伝達量を順列局所伝達エントロピーを用いて定量し、組み合わせ的ホッジ分解により情報流ポテンシャルを抽出する方法を確立し、情報流の向きやスモールワールドネットワークとしての特性の解析を行っていた。今年度は、個体数を増やし、複数のサルで似たような傾向があることを示唆する解析結果を得た。また、より詳しい解析を行い、少数の電極が動的に情報流ポテンシャルの構築に大きな影響を及ぼしていることが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 順列エントロピー:基礎と応用2014

    • 著者名/発表者名
      春名太一
    • 学会等名
      Nagahama Workshop “From Quantum to Life”
    • 発表場所
      長浜バイオ大学(滋賀県長浜市)
    • 年月日
      2014-11-13 – 2014-11-15
  • [学会発表] 下側頭葉皮質における視覚応答の階層的な活動伝搬2014

    • 著者名/発表者名
      川嵜 圭祐、春名 太一、藤木 裕也、澤畑 博人、谷川 久、飯島 淳彦、鈴木 隆文、長谷川 功
    • 学会等名
      第37回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13

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公開日: 2016-06-01  

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