黄砂・大気汚染物質濃度上昇現象の飛来経路・由来に関する分類を行い、2013年から2015年の黄砂、越境大気汚染物質の飛来状況と健康影響を調査した。症状の全29項目中、23項目において黄砂日と非黄砂日の症状に有意差が見られた。黄砂日の非黄砂日に対する肌の痛みスコアの差は、0.11 (95%CI: 0.06-0.15, p<0.001)で黄砂との関連が示唆された。また、目、鼻、喉の症状とも強い関連があった。さらに硫酸エアロゾルにおける予測モデル値と呼吸器症状において有意な相関を得た。本研究において、越境大気汚染物質の短期曝露が呼吸器症状を引き起こす日を予測できる可能性が示唆された。
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