紫外線-A(UV-A)照射による殺菌活性は、光異性化性のp-クマル酸とフェルラ酸の誘導体を併用することにより向上した。合成した誘導体は、メチル基、ブチル基、フェニル基、L-チロシン塩酸tert-ブチルエステルをフェノール酸のカルボキシル基に結合させた。合成した化合物(4a-c、8、14)の中で化合物14が、大腸菌に対する光殺菌性試験において最も高い相乗殺菌活性を示した。そして、その殺菌力は、ラジカルスカベンジャーの添加により著しく低下したため、併用殺菌機構に活性酸素種(ROS)が関与していることが示唆された。さらに、フローサイトメトリー法により細胞内ROSの過剰生成を証明した。
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