Filgolimodが胸腺からのT細胞のアウトプット(=recent thymic emigrant, RTE)に及ぼす影響について検討した。 多発性硬化症患者ではFingolimid服用の1カ月後よりRTEが減少し、1年後もRTEは減少していた。RTEにおけるS1P1のmRNA発現量は、Fingolimid内服前後で大きな変化を認めなかった。Fingolimidはスフィンゴシン1リン酸受容体S1P1作動薬で2次リンパ節のみならず胸腺でもリンパ球の移動に関係する。Fingolimidが、T細胞のアウトプットを調整することで、重症筋無力症患者において胸腺摘出術に変わる治療となりえる可能性もある。
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