研究課題
若手研究(B)
低転移株であるHSC-2細胞とΔNp63siRNAを遺伝子導入したHSC-2細胞の比較と高転移株であるSQUU-B細胞にΔNp63発現ベクターを遺伝子導入し、ΔNp63過剰発現株となったSQUU-B細胞との比較を行った。その結果ΔNp63が増殖能や遊走能に関与していることが示された。また、ΔNp63の発現が低下することで細胞は間葉細胞様の性格を持つことが示された。さらにSQUU-B細胞においてE-cadherinの発現強度の違いがあったことに着目し、フローサイトメーターを用いた、発現強度の違いによる細胞生物学的特性の差異を検討したところ、E-cadherinの発現が低下した群では上皮間葉転換(epithelial to mesenchymal transision: EMT)で注目されるSnailやSlugなどの転写因子の発現が高まっていることが示された。これら研究の前半部分は2013年12月にClinical Experimental & Metastasisに紙上発表した。
2: おおむね順調に進展している
目標としていた計画の前半段階での成果を紙上発表することが出来た。
マイクロアレイを用いて高転移株、低転移株間での遺伝子発現の違いに着目し、浸潤・転移の分子メカニズムを明らかとする。
掲載が確定した論文の投稿費を確保していたが、掲載が年度末になり掲載費として考えていた予算を次年度へ繰り越し次年度分からの支出とすることになった為。論文投稿費の一部として使用する。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)
Clinical & Experimental Metastasis
巻: 31 ページ: 293-306
10.1007/s10585-013-9628-z