研究課題/領域番号 |
25870499
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱井 敏 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90643742)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 股関節 / 動態解析 / 変形性股関節症 |
研究実績の概要 |
X線動画像とCTから構築した投影像の重ね合わせによる人工股関節置換術前の末期変形性股関節症患者11股(男性2股、女性9股、平均年齢65歳)の動態解析を、歩行、しゃがみ込み、椅子からの立ち上がり、体幹捻り動作などの日常生活動作において行った。本法により、末期変形性股関節症患者においては、健常股関節と比べて、骨盤・股関節ともに可動域が減少しているが、骨盤の動きで代償する傾向があることを認めた。本手法は、股関節症疾患の病的キネマティクスを評価するのに有用であると考えられた。現在は、人工股関節置換術後にも同様の解析を行っており、インプラントの設置位置との関連についても検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度には健常股関節の動態解析を行うことが目標であり、全て達成できている。さらに、平成26年度においては変形性股関節症患者の動態解析を終了しており、関連学会にて発表を行っており、現在英文誌に論文を投稿中である。また、人工股関節置換術後に関しても一部研究を終了しており、関連学会にて発表を行った。平成27年度においても更に研究を発展させていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は発育性股関節形成不全症や、femoroacetabular impingement (FAI)などの病的股関節における疾患特有の動作を明らかにする。発育性股関節形成不全症においては、寛骨臼移動術前後で解析を行い、骨片の移動量や位置との関連について検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
変形性股関節症患者として撮影予定だった数名を、次年度に撮影するように変更したため。
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次年度使用額の使用計画 |
変形性股関節症患者のX線及びCT撮影費用として使用する予定である。
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