解析的な扱いが難しい多体力学系においては,制御理論を用いた軌道の解析を行った.非線形制御の手法を取り入れ,力学系の構造を利用しつつ,外乱抑制などの工学的な目的を達成する制御系を提案した.また,低推力連続加速により,目的地に到達することができる初期状態の集合であるAttractive Setの概念を最適制御をベースとして導入し,力学系の安定・不安定多様体と最適に制御された軌道の関係を明快に説明した.さらに,安定・不安定多様体を利用した平衡点間の遷移軌道を設計し燃料消費が大幅に減少することを確認することができた.
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