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2013 年度 実施状況報告書

食事パターンとアディポネクチン関連遺伝子多型の交互作用に関する分子疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 25870517
研究種目

若手研究(B)

研究機関昭和大学

研究代表者

南里 妃名子  昭和大学, 医学部, 助教 (20612435)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード食事パターン / アディポネクチン / 遺伝子多型 / 分子疫学
研究概要

脂肪細胞から分泌される生理活性物質の一つであるアディポネクチンは、肥満に伴い低下し、低アディポネクチン血症が生活習慣病と密接に関わることが報告されている。肥満の原因には食習慣が大きく関与しているが、食習慣がアディポネクチンに与える影響は明らかではない。日本人の食事パターンと血中アディポネクチンとの関連を検討するため、正確でバイアスの少ない大規模コホート研究において検討を行った。
日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)佐賀地区のベースライン調査参加者40~69歳の男女約12,000名の総アディポネクチン、高分子アディポネクチンを測定し、食事パターンとの関連を検討した。食事調査は食物摂取頻度調査(46食品)を用いて行い、因子分析(主成分法)を用いて、バリマックス法による因子回転を行い5つの食事パターン(healhy, Western, seafood, bread, dessert)を抽出した。
男性では、seafoodにおいて、総アディポネクチンで有意な低下傾向(P=0.02)が認められたが、高分子アディポネクチンでは関連が認められなかった(P=0.11)。breadおよびdessertにおいて,総アディポネクチン(それぞれ、P<0.001、 P=0.002)または高分子アディポネクチン(それぞれ、P=0.002、P=0.03)で有意な上昇傾向が認められた。女性では、breadおよびdessertにおいて,総アディポネクチン(それぞれ、P=0.009、 P=0.004)または高分子アディポネクチン(それぞれ、P=0.05、P=0.02)で有意な上昇傾向が認められた。
日本人における食事パターンと血中アディポネクチンとの間に関連が認められたことから、さらにアディポネクチン関連遺伝子多型との交互作用を検討するため文献的検討を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請時の研究目的を達成するため、約12,000名の血中アディポネクチン(総アディポネクチン、高分子アディポネクチン)測定を計画的に実施し、データ解析を行った。また、追加項目として、酸化ストレスマーカーである尿中8OHdGの測定を実施している。

今後の研究の推進方策

地域住民コーホートに参加した対象者の尿サンプルを用いて測定した8OHdGを用いて、食事パターンとの関連を横断的に検討する。
さらに、アディポネクチン関連遺伝子多型との交互作用の関連について検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に、血中アディポネクチンの分析後、解析のためのデータセット作成が予定より時間を要したため、当初計画していた学会発表を行うことができなかったため。
データ解析により得た知見についての学会発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Polymorphisms in genes encoding antioxidant enzymes (SOD2, CAT, GPx, TXNRD, SEPP1, SEP15 and SELS) and risk of chronic kidney disease in Japanese - cross-sectional data from the J-MICC study2013

    • 著者名/発表者名
      Mineyoshi Hiyoshi, Hirokazu Uemura, Kokichi Arisawa, Mariko Nakamoto, Asahi Hishida, Rieko Okada, Keitaro Matsuo, Yoshikuni Kita, Hideshi Niimura, Nagato Kuriyama, Hinako Nanri, Keizo Ohnaka, Sadao Suzuki, Haruo Mikami, Michiaki Kubo, Hideo Tanaka, Nobuyuki Hamajima,
    • 雑誌名

      J Clin Biochem Nutr

      巻: 53 ページ: 15-20

    • DOI

      10.3164/jcbn.13-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gender-Specific Associations of Perceived Stress and Coping Strategies with C-Reactive Protein in Middle-Aged and Older Men and Women2013

    • 著者名/発表者名
      Chisato Shimanoe, Yasuko Otsuka, Megumi Hara, Hinako Nanri, Yuichiro Nishida, Kazuyo Nakamura, Yasuki Higaki, Takeshi Imaizumi, Naoto Taguchi, Tatsuhiko Sakamoto, Mikako Horita, Koichi Shinchi, Keitaro Tanaka
    • 雑誌名

      Int J Behav Med

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s12529-013-9341-y

    • 査読あり
  • [備考] 日本多施設共同コーホート研究

    • URL

      http://www.jmicc.com/

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公開日: 2015-05-28  

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