| 研究課題/領域番号 |
25870533
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| 研究機関 | 長崎大学 |
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研究代表者 |
小西 祐馬 長崎大学, 教育学部, 准教授 (90433458)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 子どもの貧困 / 保育 / 保護者 / 子育て / 乳幼児 / 不平等 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、貧困問題の中でも、特にライフチャンスに深刻な影響を与える「乳幼児期の貧困」の構造を明らかにし、その解決に向けた社会的支援のあり方について検討するものである。2年度目である2014年度は、保育所における保護者へのアンケート調査、保育所所長や保育士等へのインタビュー調査（予備調査）を行った。アンケート調査は現在、分析中である。
「乳幼児の養育環境の不平等」の現状の調査を目的としたアンケート調査は、長崎市内の公私立の保育所を利用する保護者に行っている。現段階の分析では、子どものおもちゃ・絵本などの所持品保有の不平等、移動範囲（県内・九州内・海外等に行ったことがあるか）の不平等などの存在が見えてきている。一方で、所得階層と比例していない項目もいくつか出てきており、今後のインタビュー調査によって詳しく把握する必要があることが示唆された。
保育者へのインタビュー調査（予備調査）では、生活保護利用の世帯や低所得の母子世帯の保護者が「十分な子育て」をできていない様子が語られた。「子どもの目線で」「子どもの最善の利益」を守ろうとしている保育者にとっては、保護者は子どもに不利益をもたらすかのように見えてしまうことがわかった。保育者‐保護者の対立の構図は貧困・低所得の保護者においても見え、この構図の変化のためにどのようにすればよいのかを考える必要があることが示唆された。
また、2015年度から始まる「子ども・子育て支援新制度」が、保育者・保護者の双方に混乱をもたらしており、相互理解のためには何らかの対応が必要であると思われる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では2014年度中にアンケート調査の分析とインタビュー調査の実施を予定していたが、いずれも実施はできたものの、まだ途中である。遅れた分は2015年度に行う予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
実施済みのアンケート調査の分析を引き続き行う。また、インタビュー調査を行い、研究のまとめを行う。当初の予定からは若干遅れてはいるが、最終年度の2015年度において計画通り遂行する。研究成果は論文や著書で公表する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
郵送で行ったアンケート調査の郵送費用が余ったため。どれくらい返送があるか予測できない中、やや余裕をもって予算を確保していたが、予想よりは郵送費用がかからなかった。
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| 次年度使用額の使用計画 |
アンケート調査の分析のための人件費や郵送料に使う予定である。
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