平成28年度は以下のとおり研究を行った。 1. ブータン刺繍作家の菊池多絵氏と共に、ブータン国立工芸学校(National Institute for Zorig Chusum)において日本ブータン刺繍協会エンブレムデザインコンテストを開催し、刺繍担当教員より技術指導を受けた。今後の研究交流に向けた情報交換をし、打ち合わせをした。 2. 日本ブータン外交関係樹立30周年記念事業として外務省に認定を受け、大分県別府市において第1回ブータンフォーラムを開催した。ブータン刺繍作品と日本ブータン刺繍協会エンブレムデザインコンテストのデザイン画を展示し、ブータンの学校教育、刺繍、染色についての3件の口頭発表と、ブータン人留学生の座談会を含むブータンフォーラムセッション~あたらしい教育、伝統の継承~を開催した。染色については、「ブータンのラック・カイガラムシ染め」と題して発表した。大分大学都甲研究室、日本ブータン刺繍協会、JICA九州と共催での開催となった。同日に開催された第58回ブータン勉強会にて「日本の赤、ブータンの赤~天然染色の教材開発」と題して口頭発表をした。 3. フランストゥールーズで開催されたJSPS日仏学術フォーラム、招待講演「Red in Japan and Red in Bhutan」の中で研究成果を報告した。 4.家庭科の衣服製造工程に関する教材開発をし、ブータンの事例を取り上げて、高等学校において授業実践をした。ひらめき☆ときめきサイエンスにおいて高校生対象のプログラム「アジアの染織刺繍にまつわる生活科学(ブータン・雲南省・ミャンマー)」を開催した。
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