本研究では、仮想空間と現実空間の融合による安心・安全な環境の創出を目指した。仮想空間側のツールをWWW(World Wide Web)、現実空間側のツールを携帯端末と設定した。具体的な研究目的の1つ目として、安心・安全に関する情報とそれに付随する位置情報の収集と整理を行った。2つ目として、利用者が危険な位置に近づいた際、携帯端末上で音・振動・AR(拡張現実)を用いて、情報リテラシーの少ない子どもや高齢者でも簡単に安心・安全情報を受け取ることのできるシステムを研究開発し、日常的な安心・安全意識の向上を目指した。 WWWからの安心・安全情報に関する情報の収集と整理においては、安心・安全キーワードの選定とカテゴリ分けに関する検討を行い、情報伝達の空間範囲の研究として、危険位置の座標を中心にどの程度の空間範囲で音や振動を通して利用者に伝達を行うかを検討した。また、安心・安全に関する情報収集を行い、収集した情報の最適な整理方法を考案した。 携帯端末による安心・安全情報伝達システムの開発においては、安心・安全情報更新手法の研究、安心・安全情報伝達に最適な位置確認手法の研究も行った。また、音・振動・ARによる情報伝達手法の研究として、子どもや高齢者の利用も考慮して、音・振動・ARによる情報伝達手法を検討し、安心・安全情報の種類に応じて、音・振動の最適な大きさ、種類、組み合わせ、ARの表示方法などを考案した。さらに,システムを開発して、音・振動・ARによる安心・安全情報の伝達手法を検討して、音・振動の最適な大きさ,種類,組み合わせ,ARの表示方法を考案した。
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