研究課題
がんサバイバーは多くの問題に直面しているが、がん患者会は幅広いサポートを提供する。患者会のメリットがいくつかの報告で示されているが、日本のがんサバイバーがそれらをどのように使用しているかは明らかではない。この研究は、がんサバイバーのがん患者会への参加意識や参加理由を調査することを目的としている。8つの京都府下のがん診療連携拠点病院に通院しているがん患者を対象に、アンケート調査を実施した。アンケート調査では、患者の人口動態、疾患の特徴、がん患者会への参加/非参加、参加/非参加の理由について質問した。合計569のアンケートが配布され、275人の癌患者から回答が得られた。これらのうち、135人の患者が患者会を認識し、23人がグループに参加していた。患者会を知っていた患者は、若年で女性患者である傾向があった。多くの患者が院内の案内が患者会を知るきっかけとなっていた。ほとんどの患者会参加者は、疾患と治療に関する情報を受け取ることを期待していた(91%)。また、73%の参加者が他の患者の経験について知りたいと考えていた。非参加の大きな理由としては、特別な理由なし(38%)、「家族や友人が私を支えている」(27%)であった。今回の調査の約半数の患者が患者会を知らなかった。また患者会を認識している患者でさえ、多くは患者会に参加しなかった。今後はがんサバイバーの患者会の参加状況をさらに詳細に理解していくことで、個々のニーズに応じた適切なサポートの提供につながるものと考える。
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Journal of Cancer Education
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Palliative Medicine
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