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2015 年度 実績報告書

タバコの致死性種間交雑における原因遺伝子および正常雑種高頻度出現現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25870627
研究機関大阪府立大学

研究代表者

手塚 孝弘  大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 講師 (20508808)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード雑種致死 / タバコ / 種間雑種 / 連鎖解析 / 生殖隔離 / 遠縁交雑
研究実績の概要

本研究では、遠縁交雑育種の障害となる雑種致死について、タバコ属植物を用いていくつかの実験を行った。
(1)雑種致死原因遺伝子HLA1の位置を絞り込むことを目的として、新たなDNAマーカーの開発を行った。HLA1に連鎖するマーカーC-NbRGH1が、公開されているN. benthamianaドラフト配列の特定のスキャフォールドに含まれることに着目し、該当のスキャフォールド配列を基にしていくつかのDNAマーカーを開発し、HLA1の周辺に位置付けた。今後は同様の手法によってDNAマーカーを開発し、多数のF2植物を用いることでHLA1の候補領域をさらに絞り込むことが期待される。
(2)野生種N. amplexicaulisとN. tabacumとの交雑では、致死性雑種だけではなく、生存雑種が高頻度で出現することを明らかにしている。本年度は、実験に供試したN. amplexicaulisの雑種致死原因遺伝子がヘテロ接合であった可能性を検証するために、十分に自殖を重ねたN. amplexicaulisを用いてN. tabacumとの交雑を行った。その結果、致死性雑種と生存雑種が出現したことから、N. amplexicaulisが遺伝的に固定されていなかったために生存雑種高頻度出現現象が認められたのではないことが明らかとなった。今後、この現象を解明することで、雑種致死の新奇克服技術の開発につながることが期待される。
(3)野生種N. occidentalisのある系統をN. tabacum(ゲノム構成SSTT)と交雑すると、N. tabacumのSとTの両ゲノムを原因とする雑種致死が生じることを明らかにしている。本研究では新たに5系統のN. occidentalisを入手し、全6系統の染色体数およびITS領域による系統解析を行ったうえで交雑実験に供試した。これらの5系統は、いずれもN. tabacumとの交雑で得られた雑種実生に致死性を示したが、N. tabacum祖先種との交雑では致死性発現の有無が異なっていた。そこで、N. occidentalis系統間の雑種を作出し、雑種致死の遺伝解析を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] タバコ野生種Nicotiana suaveolensの倍数性が栽培種N. tabacumとの交雑に認められる生殖隔離に及ぼす影響2016

    • 著者名/発表者名
      何海・飯塚貴大・前川真穂・森川利信・簗瀬雅則・横井修司・小田雅行・手塚孝弘
    • 学会等名
      日本育種学会第129回講演会
    • 発表場所
      横浜市立大学(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-03-21 – 2016-03-22
  • [学会発表] Nicotiana tabacumとN. occidentalis 5系統との種間雑種で認められる雑種致死に関与するゲノムの推定2016

    • 著者名/発表者名
      大矢祐一郎・前川真穂・飯塚貴大・森川利信・簗瀬雅則・横井修司・小田雅行・手塚孝弘
    • 学会等名
      日本育種学会第129回講演会
    • 発表場所
      横浜市立大学(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-03-21 – 2016-03-22
  • [学会発表] タバコ種間交雑(Nicotiana amplexicaulis × N. tabacum)に認められた生存雑種高頻度出現現象2015

    • 著者名/発表者名
      板倉広樹・中村理恵・森川利信・簗瀬雅則・横井修司・手塚孝弘
    • 学会等名
      日本育種学会第128回講演会
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2015-09-11 – 2015-09-12

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公開日: 2017-01-06  

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