研究課題
若手研究(B)
離れて暮らす家族とケアマネジャーの間の相互行為では、遠距離介護の意思決定に関する道徳的なジレンマが生じることがあった。こうした道徳的ジレンマに対処するために、主に以下の2つの方法が用いられていた。すなわち、①協調するスタンスを示しつつも独立した知識の優位性の主張を行なう終助詞「よね」の使用、②順番単位の内部の区切れを利用しての、順番の共同完了、である。こうした方法を通じて、参与者間での責任の分散が成し遂げられ、遠距離介護の道徳的なジレンマの対処が可能になっているのであった。
福祉社会学