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2013 年度 実施状況報告書

視床下部の摂食代謝中枢におけるFTOの生理的病態的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25870666
研究種目

若手研究(B)

研究機関群馬大学

研究代表者

河野 大輔  群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 助教 (10382904)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードFTO / 肥満 / 視床下部 / 摂食代謝中枢
研究概要

FTO (Fat mass and obesity-associated)遺伝子は、肥満と高い相関を持つSNP遺伝子であり、また、RNAの脱メチル化酵素としての機能を有している。FTOの全身欠損マウスは痩せの表現型を呈するが、神経特異的FTO欠損マウスにおいても痩せの表現型が認められることから、脳におけるFTOの発現が肥満と関係していることが疑われている。また、FTOは、コカイン応答行動などの行動の調節にも関与していることが報告されている。一方で、FTOの脳における発現領域の詳細や、それぞれの発現領域における生理的役割はいまだ不明な点が多い。
そこで本研究課題では、FTOのマウス脳における分布の詳細を検討している。免疫組織化学、in situハイブリダイゼーション、FTO遺伝子中にLacZ遺伝子を挿入したマウスのX-gal染色を用いてFTOの脳における発現の分布を詳細に検討中である。現在までに得られた結果によると、FTOは脳の広い領域に分布していた。特に強い発現が見られた領域は、海馬の一部と帯状皮質の一部の領域であった。また、視床下部の摂食代謝中枢が存在する室傍核、弓状核、腹内側核などにおいても発現が認められた。
視床下部室傍核、弓状核、腹内側核などの摂食代謝調節に重要な領域に発現するFTOは、食欲やエネルギー代謝の調節に関与している可能性がある。一方で、FTOは海馬や帯状皮質にも発現しており、生理的な役割は摂食代謝調節だけに限らない可能性がある。今後、FTOの分布領域の詳細をより明らかにするとともに、各発現領域における生理的役割を明らかしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的を達成するための実験が概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、FTOの脳における分布をさらに詳細に解析するとともに、各発現領域における生理的役割を検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、組織学的手法を用いた実験を中心的に行ったため、少ない予算で行うことができた。繰り越した研究費は、次年度の生理実験、生化学実験等に使用する予定である。
繰り越した研究費は、次年度の生理実験、生化学実験等に使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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