研究実績の概要 |
教育現場における「いじめ」加害の最たる原因はストレス感情であることから、有用なストレスマネジメントの構築が望まれている。 本研究では、まず、生徒同士で有効な経穴(ツボ)をみつけ、タッチ刺激を加えるという取り組み(M-Test)が、ストレス感情を和らげることができるか検討した(宮崎彰吾, 他. M-Testによって検索される経絡および経穴へのやさしいタッチはストレスを緩和させるか. 帝京平成大学紀要. 2015; 26(1): 99-115.)。 次に、調査協力を得た公立小学校の5年生を対象としてM-Testを段階的に指導するプログラムを3か月間実践し、いじめ加害やストレス感情に及ぼす影響について検討した結果、女児のいじめ加害経験頻度を改善させた。さらに、ストレッサーは増加したにもかかわらず、いじめ加害の一因であるストレス感情を緩和させ、いじめ加害経験頻度が改善したことから、レジリエンシーを高め、いじめ加害を未然に防いだ可能性を示した(Miyazaki S, et al. Preliminary study of a graded Meridian Test program to prevent bullying. Graded meridian test program to prevent bullying: Preliminary study. Traditional & Kampo Medicine. 2016;3(1):50-8.)。 最終研究年度には、研究期間全体を通じて実施した研究の成果をふまえ、多忙な学校教育現場においても試行、導入しやすいようにオンライン用講義コンテンツを作成し、iTunes U上に限定公開(https://itunesu.itunes.apple.com/enroll/DWJ-FER-FPC)した。
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