• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

スフィンゴシン1リン酸輸送体を標的とした新規免疫抑制剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25870695
研究機関摂南大学

研究代表者

小林 直木  摂南大学, 薬学部, 助教 (90532250)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードスフィンゴシン1リン酸 / 赤血球 / S1P / NBD-S1P
研究実績の概要

本研究では、蛍光物質のNBDで標識されたスフィンゴシン1リン酸(NBD-S1P)を用いて、赤血球のS1P輸送体活性を簡便に測定する系の確立を目指している。平成27年度は、赤血球からのNBD-S1P放出測定において使用する試薬や溶媒の条件検討を行った。これまで、赤血球からのS1P放出を測定する場合には、1% BSAを含むバッファーを用いていたが、BSAはNBD-S1Pの蛍光を測定する際、バックグラウンドを上昇させてしまうことが分かった。そこで、0, 0.01, 0.1, 1% BSAを含むバッファーを用いて、赤血球からのNBD-S1P放出を測定した。0.01%以下のBSAを含むバッファーでは、赤血球が溶血してしまったが、0.1% BSAを含むバッファーでは、1% BSAを含むバッファーと比較して、NBD-S1Pの放出量は若干減少するものの、バックグラウンドはほとんど上昇しなかった。また、脂質抽出においては、脂質の分離を促進するために添加していたKCl溶液の塩素イオンが蛍光を減弱する可能性が考えられたことから、替わりに蒸留水を添加したところ、NBD-S1Pの蛍光強度が上昇し、脂質の分離も問題ないことが分かった。また、脂質抽出における水層の容量を減らすことで、水層中のNBD-S1P濃度を高め、蛍光測定時の感度を上昇させられるかどうか検討した。その結果、蒸留水の添加を無くし、メタノールの添加量を0.43倍に減らすことで、脂質の分離には影響を与えずに蛍光強度を約2.3倍上昇させられることが分かった。また、ジメチルホルムアミド(DMF)は蛍光強度を増強させる作用があることから、脂質抽出時の水層とDMFを混合し蛍光強度を測定したところ、水層とDMFを4:1の割合で混合した場合に、同量の水層と比較して蛍光強度が約1.5倍増強されることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度より研究代表者の所属機関が摂南大学へ変更になり、研究に必要な遠心濃縮機を購入する必要があったが、手続きの関係上、2ヶ月程度科研費を使うことができず、平成27年4月1日から6月12日までは実験を行うことができなかった為。

今後の研究の推進方策

NBD-S1Pを用いたS1P輸送体の簡便な活性測定法により、赤血球S1P輸送体の阻害剤をスクリーニングする。

次年度使用額が生じた理由

平成27年4月1日より、研究代表者の所属機関が摂南大学へ変更になり、研究に必要な遠心濃縮機を購入する必要があったが、手続きの関係上、2ヶ月程度科研費を使うことができず、平成27年4月1日から6月12日までは実験を行うことができなかった為。

次年度使用額の使用計画

物品費、旅費、その他の経費として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] スフィンゴシン1リン酸(S1P)の蛍光標識体を用いた赤血球S1P輸送体の活性測定2015

    • 著者名/発表者名
      小林直木、大塚正人、山口明人、西毅
    • 学会等名
      BMB2015(第38回日本分子生物学会年会・第88回日本生化学会大会 合同大会)
    • 発表場所
      神戸国際展示場(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-01
  • [学会発表] Fluorescence-based rapid measurement of sphingosine 1-phosphate transport activity in rat erythrocytes2015

    • 著者名/発表者名
      Naoki Kobayashi, Masato Otsuka, Akihito yamaguchi, Tsuyoshi Nishi
    • 学会等名
      14th International Conference on Bioactive Lipids in Cancer, Inflammation, and Related Diseases
    • 発表場所
      The Hungarian Academy of Sciences (Budapest, Hungary)
    • 年月日
      2015-07-13 – 2015-07-13
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi