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2014 年度 実績報告書

細胞死制御機構におけるミトコンドリア局在型SMaseの生理的機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25870705
研究機関北里大学

研究代表者

熊谷 剛  北里大学, 薬学部, 講師 (30365184)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードスフィンゴ脂質 / ミトコンドリア / マイトファジー / アポトーシス / セラミド
研究実績の概要

本研究課題では、これまで機能が不明であったミトコンドリア局在型スフィンゴミエリナーゼ(mitSMase)が、生体内でどのような役割を果たしているのかについて、ミトコンドリアを介した細胞死に対する影響に着目して解析することで検討を行った。
昨年度までにmitSMase過剰発現細胞およびmitSMaseノックダウン細胞株を用いた解析により、mitSMaseがエトポシド処理によるミトコンドリアを介した細胞死経路を特異的に制御して細胞死を抑制する機能を有することを見出し、さらにオートファジーの亢進が細胞死抑制機構に関与することを明らかにしている。本年度はさらなる詳細な抑制機構について検討を行った。
その結果、mitSMaseはミトコンドリアが特異的にオートファジー機構により消化・除去されるマイトファージー(mitophagy)の誘導を亢進することが示された。mitSMase過剰発現細胞ではエトポシド処理による活性酸素種(ROS)の生成は抑制され、逆にmitSMaseノックダウン細胞では増強され、ROS生成量の亢進に伴い、ミトコンドリアにおける酸化修飾タンパク質の蓄積が認められた。さらに抗酸化物質処理はmitSMaseノックダウン細胞における細胞死誘導を抑制した。このことから、mitSMaseは障害を受けたミトコンドリアを、マイトファジー経路を誘導することにより速やかに除去することで細胞死抑制に機能していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ミトコンドリア障害による細胞死誘導におけるmitSMaseの機能の解析2014

    • 著者名/発表者名
      熊谷剛、西村奈緒恵、安部望美、遠山恵莉、中川靖一、今井浩孝
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      京都国際会議場(京都府京都市)
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18
  • [学会発表] ミトコンドリア障害による細胞死誘導におけるmitSMaseの機能の解析2014

    • 著者名/発表者名
      熊谷剛、西村奈緒恵、安部望美、遠山恵莉、中川靖一、今井浩孝
    • 学会等名
      フォーラム2014衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県つくば市)
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-20
  • [学会発表] ミトコンドリア型スフィンゴミエリナーゼはミトコンドリア障害による細胞誘導を抑制する2014

    • 著者名/発表者名
      熊谷剛、西村奈緒恵、秦遥子、遠山恵莉、安部望美、中川靖一、今井浩孝
    • 学会等名
      第67回日本酸化ストレス学会学術集会
    • 発表場所
      同志社大学今出川キャンパス良心館(京都府京都市)
    • 年月日
      2014-09-03 – 2014-09-05
  • [備考] 北里大学薬学部衛生化学教室ホームページ

    • URL

      http://www.pharm.kitasato-u.ac.jp/eisei/eisei/Top_page.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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