研究課題/領域番号 |
25870712
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松本 修一 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (60389210)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高度道路交通システム / 間接型運転支援システム |
研究概要 |
本研究は、ドライバが無理なく効率的に実施できる運転支援システムを提案し、環境に優しい走行にもとづく低炭素交通に資する運転支援システムの仕組みやその効果の把握を人間工学的アプローチなどを交え検証することである。 平成25年度は、先行車両と先々行車両の挙動情報に対するリソースの配分と環境負荷の関係を定量化する実験を行った。具体的には、エコドライブを効率的に促すため、先行車両および先々行車両の加減速情報を追従車両に提供し、ドライバの運転行動の変化と燃費に対する有用性を検証した。その結果、1) 情報提供により燃料消費率が改善する可能性がある。2)燃費が改善した被験者は、燃費が低下した被験者よりも先々行車両の加減速情報を重視する傾向があった。3)先々行車両の発進時の加速情報を視認することで、発進のタイミングを早めに察知する行動が見られた。4)発進時における加速情報によりクリープ走行時間の増加やアクセル踏込量の減少など運転行動の変化が確認された。以上より、前方車群の加減速情報を追従車両へ提供する事の有用性が示唆された。 また、申請者が開発したドライビングシミュレータに対し、ドライバが自然に無理なく環境負荷を減らすことのできる間接型運転支援システムのインタフェースを組込むことが出来るよう改良を行った。更に、このシステムをもとにドライバに対する視覚情報に対する刺激閾などに関する基礎的な検討を行った。今後は今年度構築したシステムなどをもとに、適切な運転行動が持続されるような間接型運転支援システムにおける情報提示法に関する知見の獲得を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した通り、ドライバに対する認知メカニズムの解明など有益な知見を得ることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、間接型運転支援システム使用時における環境負荷や交通流に与える影響などを精査する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
申請時に想定していた以上に研究が効率的に進んだため、当初予定していた謝金より少ない金額で研究を行うことが出来た。 繰り越した研究費は、更に良い研究を行うため、関連研究に関する情報収集、実験参加者への謝金などに充てる予定です。
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