高血圧に対して少ない服薬回数で長期の降圧効果が得られる治療法の開発を目的とし、ワクチンに着目した。従来の皮下注射型ワクチンでは注射部位での疼痛や皮膚副作用が懸念されるため、粘膜を介した非注射型高血圧ワクチンの開発を試みた。 経口ワクチン開発では、ワクチン抗原としてアンジオテンシンII受容体(AT1)-コレラ毒素Bサブユニットのキメラ蛋白を発現するような遺伝子組み換えイネを作成したが、AT1に対する免疫原性は得られなかった。 経鼻ワクチン開発では、AT1-肺炎球菌表面抗原を抗原蛋白として作成し、アジュバント,ナノゲル技術を利用して、ラットに経鼻免疫したところ、降圧効果が認められた。
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