研究課題
MMP9ノックアウトマウスコロニーを拡張してMMP9ノックアウトマウスの幼若マウスにBAPNの前投与を行ったが大動脈瘤の形成には変化は見られなった。しかしながらこのMMP9ノックアウトマウスの大動脈瘤モデルにAngII投与を行うと、大動脈解離の発生は有意に抑制されることを確認した。マウスAADモデルにGr1抗体を投与して好中球除去を行った群でDHE染色を施行したところ酸化ストレスの減少が見られた。さらにヒト大動脈解離手術患部血管標本のDHE染色を行い、患部血管では未破裂大動脈瘤血管にくらべて有意に酸化ストレスが上昇していることを見出した。またマウス大動脈解離モデルに酸化ストレス阻害剤であるapocyninを投与したところAAD発症率の抑制が見られた。apocynin投与群モデルの血管のzymographyおよび組織染色ではMMP9産生がコントロールAAD群より低下していた。血管平滑筋細胞と好中球の共培養系の検討を行い、前年度の予備的検討で見られた血管平滑筋細胞のAngII刺激による好中球のMMP9産生亢進現象をさらに詳しくzymographyなどでも確認した。血管平滑筋細胞のAngII刺激の際に酸化ストレス阻害剤apocyninを加えることで、この共培養した好中球からのMMP9産生亢進現象は抑制された。
すべて 2015
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Circulation Research
巻: 116(4) ページ: 612-23
10.1161/CIRCRESAHA.116.304918.