ポーランドを事例とし、従来の民主化研究の中で十分に検討されてこなかった、国家(党)、社会と教会の関係が漸進的に変化する過程に着目することで、民主化プロセスにおける宗教の機能について再検討した。 主要な成果は以下の2点である。 (1)1978年の教皇ヨハネ・パウロ2世の選出から翌79年の初めての祖国訪問に至るまでの政教間での交渉プロセスを解明した単著を出版した。(2)公立学校における宗教教育が禁じられる中で、公教育以外のあらゆる場所へと宗教教育の場が拡散されて行くプロセスを解明し、論文として発表した。
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