本研究では、エキシマランプ照射の表皮内神経線維に対する直接作用と痒みに対する作用の解明を目指した。ラット後根神経節細胞の神経線維のみに対するエキシマランプ照射では、神経線維の退縮を示すブレッブ数の増加やNmnat2発現の減少を誘導することが明らかとなった。さらに、アトピー性皮膚炎モデルマウスに対する照射では、痒みに対する速効性が明らかとなり、その後の病態改善につながることが推察された。本研究成果は、表皮内神経が関与する難治性痒みに対し、エキシマランプ照射が有効な治療戦略の一つであることを示唆している。
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