研究課題
若手研究(B)
本研究は、1930年代のイタリアで実施された農村家族調査を主要な分析対象として、イタリアにおける質的調査の展開を明らかにすることを目的とした。この研究過程において、調査主体であるイタリア国立農業経済研究所の活動実態を明らかにするとともに、ファシズム体制の農業政策や農業経済学者アッリーゴ・セルピエーリの農民観が社会調査に影響を与え、調査を通じてとりわけ男女間の労働力差を固定化する認識が広まったことを明らかにした。
イタリア近現代史