未熟児網膜症は出生体重が小さいほど、生後の体重増加が不良なほど発症や重症化のリスクとなる。最近では生後の発育・発達促進のため生後早期の栄養管理が重要視されるようになってきたが、積極的な栄養管理が未熟児網膜症の発症予防につながるというエビデンスは少ない。そこで今回我々は低出生体重や体重増加が網膜症に与える影響を未熟児網膜症の動物モデルを用いて基礎的に検討した。 その結果、我々の用いた動物モデルでは体重増加を促進することが網膜血管発達の促進や網膜症の抑制になるとはいえなかった。むしろ低出生体重で生後の栄養摂取量が少ないほうが網膜症は軽症であった。
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