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2013 年度 実施状況報告書

低糖質食の短期および長期的摂取が動脈硬化発症に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 25870740
研究種目

若手研究(B)

研究機関大東文化大学

研究代表者

蕪木 智子  大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (40339479)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード低糖質食 / 酸化LDL受容体 / SOD / アディポネクチン
研究概要

本研究では低糖質食(Low-Carbohydrate diets;LC食)の短期及び長期的摂取による生体への影響について、酸化ストレスを含めた解析を行った。実験には6週齡のC57BL/6J雄マウスを用いLC食として40%糖質食(LC群, n=6)、コントロール食として60%糖質食(C群, n=6)を与えそれぞれ短期 (2週間)および長期 (12週間)の期間飼育した。
体重変化量は短期・長期共に各食餌による有意な差異は認められなかった。内臓脂肪量は、短期的なLC食により有意に低値を示したが、長期的なLC食摂取では有意な差は示さなかった。全身の抗酸化能の指標である肝臓中のSOD活性において、短期的なLC食では低値傾向を示した(p=0.054)。一方、血清中アディポネクチン、酸化LDL受容体LOX-1 ligand containing ApoB(LAB)について、LC食による影響は認められなかった。
以上の結果より、LC食の摂取は短期的には内臓脂肪減少による減量効果が認められたが、長期的な効果は認められなかった。さらに、低糖質食は酸化ストレスを増強し動脈硬化性疾患や糖尿病合併症などの発症リスクを高める可能性が示唆された。よって、肥満予防・改善や生活習慣病予防を目的とした低糖質食の実施は、短期的に行い、かつ食事により抗酸化物質を同時摂取するなど、酸化ストレスを軽減させるための配慮が必要と思われた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予備実験において、長期的LC食では、内臓脂肪の増加・酸化LDL受容体LOX-1 ligand containing ApoB(LAB)の低下が認められたが、今回の研究結果に再現性が認められなかった。
よって、現在は再度LC食の影響を確認するため、動物実験を行っている。
今後は、再現性が認められ次第、肥満モデルを用いたLC食の影響を解析する予定である。

今後の研究の推進方策

LC食の長期的影響について、再現性を確認した後、肥満モデルを用いたLC食の影響を解析する。
それと同時に、実験IIIとして設定している「糖質摂取量および抗酸化物質含有食品摂取量違いが動脈硬化発症に与える影響~ヒト健常者および肥満者の半定量食物摂取頻度調査と血清マーカ―の解析~]については、被験者の確保を行い、8月に実施予定である。

次年度の研究費の使用計画

実験の再現性を確認するために解析が遅れ、実験動物購入よび解析用の試薬購入の支出が行われていいないため。
実験の再現性を確認でき次第、2013年度に予定した肥満モデル用の実験動物よび解析用の試薬を購入する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 長期的低糖質食における有酸素運動がアディポカイン産生に与える影響

    • 著者名/発表者名
      蕪木智子、澁谷巧
    • 学会等名
      第68回体力医学会大会
    • 発表場所
      東京(日本教育会館)

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公開日: 2015-05-28  

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