腎移植者の免疫抑制剤への服薬アドヒアランスの実態を明らかにするため、インターネット調査を実施した。移植前の透析期間の短さ、複数回の移植歴、仕事をしていること、医療者の説明への満足度の低さ、飲み忘れ時に相談できる医療者がいないことが、アドヒアランス不良に関連する要因として抽出された。さらにグループインタビューを通して、移植者の立場から見た服薬行動の促進・阻害要因を明らかにした。 アドヒアランス不良は、診療場面では明言されにくい。本研究は腎移植者の服薬アドヒアランスの実態と、移植者視点での服薬促進の課題を明らかにし、アドヒアランス向上のプログラム構築の基盤となりうる。
|